感動を呼ぶ作品を目指すならセリフを繋ぐな。間を繋げ。

動画編集

映像を編集して、見ている方に感動や共感を与えたいと思っても、

いざ編集してみると全然感動しない。と感じることはありませんか?

今回はそんな悩みを解決する編集方法を解説します。

■この記事の内容
・感動や共感を与える編集テクニックの解説
・感動を与える映像素材の見極め方


日頃、映画やドラマの編集をしている私が
視聴者に感動や共感を与えるため意識している編集の注意点をお伝えします。

最後まで読めば何に注意して編集するか、映像素材の最善の活かし方が分かると思います。

さらに後半では私のオススメする映像編集の教科書としての書籍もご紹介します。
合わせて読んでいただければ、この記事をより深くご理解していただけると思います。

シーンの主人公を決めよう

結婚式ビデオを編集しているとします。
しかし、編集した結果を見ると

・全然泣けない。
・感動しない。
・共感しない。


このような印象になる理由は、
視聴者に”この人に共感してください”
というメッセージを編集で伝えることが出来ていないのです。

重要なのは「このシーンの主人公は誰なのか?」ということ

シーンの主人公を決めることで、視聴者に主人公の気持ちを理解させ
共感してもらうことで、感動させることができます。

では主人公を誰にするか決めましょう。

この場には
・感謝の言葉を伝えている花嫁
・その言葉を受け取っている両親
・涙をこらえる花嫁を支える新郎

上記の登場人物がいるとします。

この中で、両親が感謝の言葉を聞き涙しました。
その姿がとても感動的だったとしたら、
両親を主人公として編集してゆくのです。

感謝の言葉を聞いている両親が、徐々に瞳に涙が溜まってゆく姿をじっくりと写します。
もちろん、花嫁が感謝を伝えている映像も間に入れますが、
あくまで主人公は両親です。

両親の表情の変化を丁寧に見せることで、視聴者も彼らの感情に共感してゆき、
涙を流す瞬間で視聴者の心を打つことができます。

このようにシーンの主人公を見つけることで
どのように編集で見せていくことが共感を呼ぶかにつながります。

大切なことは視聴者の視点を主人公に誘導してあげることです。

セリフは受け取らなければ意味がない

「あと3ヶ月の命です。」

あなたが病院で、突然医師からこう言われたらしばらく固まってしまいませんか?

目の前で言われたことが信じられず、理解するのに時間が掛かっている
「フリーズする」という状態ですね。

これに対して
「嘘ですよね?」と一粒の涙が流れました。

このシーンの中で注目したいのは「フリーズしている時間」

仮にフリーズの時間が無くこのシーンが進んで行くとします。

「あと3ヶ月の命です。」
「嘘ですよね」一粒の涙を流す。

このように即座に返事をした場合、
衝撃的な事実を突きつけられたという実感を表現出来ているでしょうか?

余命3ヶ月に驚くことは「嘘ですよね」とセリフで表現できていても、
突然余命を突きつけられて、信じられないと驚いている表現が抜けています。

フリーズしている時間が無いために先程と印象が変わってくるのです。

この驚いている時間が“間“と言われるものです。

”間”は物事を理解する時間を表現する最も効果的なテクニック

先程の間があった場合は、余命宣告を理解するまでの時間がありましたので、
患者さんが今初めて自分の余命を知ったということを、
セリフで言わなくても視聴者に伝えることができていました。

さらに間があることで、
「え、わたし死ぬの?」という
患者の気持ちを視聴者が心の中で想像する時間が生まれます。

このように視聴者が登場人物の気持ちを想像することで
登場人物の気持ちに寄り添い、共感し、さらに感動に繋がってゆきます。

このように映像編集において
間のとり方は時としてセリフよりも重要である場合があります。

まとめ

映像編集において共感や、感動を得るには
誰を主人公にして何を見せる?
をハッキリさせ、そのためには
セリフの前後に隠れている間
うまく編集して視聴者を主人公と同じ気持ちにさせることがとても大切なことになります。

映像編集の心得を得るには

ここで僕が映像編集の教科書としている
ハリウッドの編集界の巨匠ウォルター・マーチ氏(地獄の黙示録、ゴッドファーザーPART3などを編集)
彼が書いた『映画の瞬き・映像編集という仕事』という本を紹介します。

映画編集において

・観客にどういう感情をもってもらいたいのか?
・常に観客の視点に立って熟考することが求められる

と語るウォルター・マーチ氏の編集術は、物語の視点をどこに持ってもらいたいか、
と常に視聴者の目線に立って編集することの大切さが書かれています。


今回の記事と合わせて読んで頂くとより深く
映像編集を理解することができると思います。

皆さんも今回ご紹介した2つのポイントに注意して編集することにより、
共感、感動される作品が作れるようになると思います。

ぜひこれらを意識して編集してみてください。

それでは最後まで読んで頂きありがとうございました。

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